新しい年に


 2024元日
   島根のいとこ会に向かう車の中で、カーナビ画面が突然緊急テレビ放送に切り替わった。
 何事か!と驚くと同時に驚愕した。石川県能登半島で震度7の地震発生!!
 津波警報が日本海沿岸一帯に出されている。もちろん、向かう益田市にも。
 NHKの女性アナウンサーが聞いたこともない緊迫した声で「逃げてください!」「高い所へ今すぐに!」と訴え続ける。

 娘のトモが学生時代を過ごし、何度も何度も出かけた石川県。
 輪島の朝市、棚田の千枚田、和倉温泉、老舗旅館の加賀屋、金沢の街並み、兼六園、21世紀美術館・・・どれも思い出の場所。一体どうなってしまっただろうか。
 
 着の身着のままでの避難。寒かろうな。もうすぐ雪も降ることだろう。住むところは?食べものは?服は?トイレは?風呂は?
 火事が起きてる!!
 そうこうするうち、2日には、羽田空港で航空機事故が起こり、3日には、本当に何年ぶりかの小倉の街で、飲食店街の火事に遭遇。
 いったい、今年はどうなってるんだ!
 こんな年明けは初めてだ。

 心がザワザワする。不安に覆われ、もやもやが続く。自然の脅威を前に、所詮、人間なんてちっぽけなもの。

 そんなときにこの歌がラジオから聞こえてくる。
 

 特別じゃない 英雄じゃない
 みんなの上には空がある
 雨の日もある 風の日もある
 たまに晴れたらまるもうけ

 振り向けば 君がいる
 前向けば 友がいる
 走って 転んで 寝そべって
 あたらしい明日が待っている

 悩んでは 忘れて
 忘れては 悩んで
 あした あさって しあさって
 あたらしい未来がやってくる

 いいことがない うまくいかない
 それでもお腹はへってくる

 向かい風でも つむじ風でも
 寝転んでしまえばそよ風

 空見れば 星がある
 夢見れば 虹がでる
 誰も 彼も どんな人も
 あたらしい世界をもっている

 走っては 休んで
 休んでは 休んで
 泣いて 笑って 飯食って
 あたらしい自分になってゆく

 振り向けば 君がいる
 前向けば 友がいる
 走って 転んで 寝そべって
 あたらしい明日が待っている

 悩んでは 忘れて
 忘れては 悩んで
 あした あさって しあさって
 あたらしい未来がやってくる

 ラララ…


 どんなに苦難にあっても、生きること。生き抜くこと。

 そして、新しい未来を信じる力が必要なんだなと思う年明けの日々。