ここは東京!!!


 今日は和歌山へ出張のはやとさんを見送り、帰り支度をしてのんびり出発。
 朝10時六本木ヒルズのエレベーターの前で待ち合わせ。そう決めていたのですが・・・。六本木駅を降りたところでたまたまかのこさんと出会えたから、そのあとエレベーターまで一緒に行けてよかったけど。六本木ヒルズ、侮るなかれ!!ビルのエレベーターといえど、おそらくまさこひとりでは絶対に辿り着けない😱恐ろしいところでした。かのこさんをして「ヒルズは分かりにくいよね〜」😮‍💨ひぇー!怖いー!
 ああ、ここは東京💦田舎者は簡単には受け入れてもらえないんだなぁーと実感。
 かのこさんに導かれてなんとか辿り着けた森美術館は六本木ヒルズの森ビル53階にあります。
 今回の企画は「地球がまわる音を聴く」パンデミック以降のウェルビーイング。
 「地球がまわる音を聴く」とは、オノ・ヨーコの作ったフレーズで、これもまた展示物のひとつでもありました。何人かの国内外の作家の作品がそれぞれのブースに展示されていましたが、最初に度肝を抜かれるのが、床一面にヘーゼルナッツの花粉を塗り重ねた作品。花粉の黄色が鮮やかで浮き上がって見えます。
 ほぉー😳
 「私、花粉症なんだけど😥」とかのこさん。展示の監視に立つ女性も「私たちも移動するとき、花粉が飛散しないように壁に沿って静かに歩くよう指示されています」と話していました。さらに「花粉は生きものなので、しばらくすると色が変わるため、作家から空輸された同じヘーゼルナッツの花粉を、私たちが上から塗り重ねているのですよ」と。かのこさん、気をつけてー😆
 他にも蜜蝋をブロックに塗った甘い香りの壁や、牛乳を表面張力ぎりぎりのところまで滴らせたものなど、不思議なものがあれこれ展示されていましたが、その色彩の鮮やかさや香り、独特の世界観に驚かされました。
 へぇー!!とか、ほぉーー!!とか言いながら、案外面白く、楽しみながら次のブースへ、次へと進んで行きました。
 まさこが、釘付けになったのは、植物や自然を緻密に描き上げた絵画。その写実のすごさもそうですが、植物、葉や果実の豊かな色彩に惹かれました。この絵、ほしいなぁ〜。
 さらに圧巻だったのは、新聞紙を鉛筆で塗り潰し、気になる言葉や文字を塗り残し、それを何枚も何枚も貼り合わせて壁一面に展示された作品。全て新聞紙なのですが、塗り残しの部分が白く浮き上がって、まるで夜空の星のように見えるのです。近づいて、じっと見つめてみると、「原発」「沖縄日本復帰」など、日本の社会問題に関するワードがあちらこちらに塗り残されていました。
 今回は、かのこさんが手に入れた招待券での入場でした。招待券は、彼女のかつての教え子から贈られたもので、その教え子の父親がカメラマンでその作品も展示されているということでした。
 「以前にも、展示を見に行ったことがあるけど、テーマは重たいのよ」と話していました。ホームレスを撮るために、自らホームレスの中に入って生活を共にしながら、打ち解けてやっとカメラを向けさせてもらえる関係になる。そうやって、日本のあちらこちらでさまざまな人たちの生きざまや表情をモノクロ写真に撮って来られたのだそうです。
 教え子は、そんな父親を若い頃は理解できなかったと語ったそうです。それはそうでしょう。「行ってくる」とカメラを抱え出かけて数か月。帰って来たときはホームレスそのものの姿で。思春期の女の子には、理解できないのも当然。
 「お母さんが彼を支えたのね。あっけらかんとして、サバサバした人だったわよ」とかのこさん。だからこそ、その教え子も、芸術家としての父を認めるところにまで至ったということかしら。
 その父親の作品のブースは、とくに丁寧に鑑賞して回りました。写真の技術はかなりのものと、素人にも分かりました。現在は、とある美術館の館長をされているのだとか。作品をただ見るのでなく、その背景や作家について少し知った上で鑑賞すると、また作品の見え方も違ってくるもの。
 この展示の企画は、パンデミック以降の新しい時代をいかに生きるのか。心身ともに健康であるウェルビーイングとは何かを作品に込められた多様な視点を通して考えるというものでした。
 自然と人間、個人と社会、家族、日常、精神世界、生と死などをテーマにした作品が、「よく生きる」=ウェルビーイングの考え方を示唆しているようでした。
 美術館を堪能し、せっかくだから!と、ビルの屋上展望所にエレベーターで登り、まだまだ変貌していく東京を360度見渡してきました。
 翌日からの仕事に備え、飛行機は早めの便を予約してありましたが、ランチまでは、一緒に過ごせます。
 森ビルから六本木ミッドタウンに移動して、どこがいいかな?おすすめはここなのだけど、景色を楽しめる窓側の席は空いてないなーと、うろうろしたあげく、やっぱりここが一番落ち着くね!と選んだ店が「加賀麩 不室屋」😌
 六本木での、ランチの定番になりつつあるお麩料理の店です。何度目かしら。加賀麩の名で分かるように金沢に本店があるそうですが、ここのお麩づくしの料理、これがまたどれも美味しいんです☺️
 食後は展望デッキのカフェでカフェ・ラテ飲んでおしゃべりして、夕食のおかずを買ってから、ミッドタウンをあとにしました。
 今回も、納得の2日間でした。
 ふふふ。多分、どんなところでも納得するんだろうと思います。一番は、彼女との尽きない会話を楽しんでるのだから🤭


 彩りもお味も良し!!リピートしたくなるお店です。加賀麩づくしの定食❣️